NPO日本タイ教育交流協会 畠山哲司
毎年実施されるこのツアー。(昨年はコロナのため残念ながら実施できず)。
道頓堀タイ料理店クンテープのスパトラさんと日本タイ教育交流協会理事長の木村先生がサケオ県に行ったのが始まり。もう15年ぐらい前のことである。今ではこの旅は協会のメインイベントの旅となっています。
① タイ人の気質が見えてくる。
皆さんもタイに行けば、早朝の光景が目に焼き付いているのではないでしょうか。
人々がお供え物をもって道端で待っている。そう、お坊さんが托鉢にやってくる光景です。
タイ人のタンブン(徳を積む)という行為は日常の暮らしのなかに生きています。
いつもすがすがしく、心が洗われる時間です。タイ人にとってはト-トカテンは大きなタンブンの一つではないでしょうか。
カオパンサ-(お坊さんが修行に入る入安吾)から3か月を経てオークパンサ-(出安吾)から1か月以内に行われる。自分のお寺に帰ってくるお坊さんに新しい袈裟を贈呈する行事。お供えをもって村人が村を練り歩きながらお寺に向かう。
タイ各地で行われる。前夜から特設の舞台で踊りや歌謡ショーと老若男女が盛り上がる。
② タイのあちこちを訪問できる。旅行会社では絶対にできない体験ができる。
お寺の場所の設定は理事長とスパトラさんです。こんなところに行きました。
〇京都に住んでいるタイ人の故郷
ウドンタニ県 にぎやかな楽隊の後を踊りの上手なご婦人方そして村人が続く。
〇京都の大学に留学していた女学生サイさんの出身地
マハサラカム県 お家の庭で前夜祭。地元の人が集います。
〇同じく京都の大学に留学していた女学生キャットさんの出身地
スコ-タイ県 シ-サチャナライ お寺での前夜祭盛り上がる、私たちも炭坑節で出演。
〇旧日本兵がお世話になった町 メーホンソン県 クンユアム トーぺ-寺
第2次世界大戦ミュージアムにも訪問。日本兵と結婚したケオさんにインタビュー。
〇京都の高校生と文化交流をしているタイの高校の校長先生の地元 サラブリ-県
お供え物をもってお堂を3回廻る。学校での歓迎も受ける。
ト-トカテン行事の前後の旅もお勧めです。舞踊学校などの学校訪問もあり、多彩な旅のメニュ-が楽しめるツアーです。
トートカティンとは
5大仏教行事&トートカテインについて
熱心な仏教徒が多いタイでは満月・新月ごとの仏日(ぶつじつ)には白装束で寺に泊り込み、お経を上げて過ごす信者も多い。次の5つが有名である。
1 マーカブーチャー(万仏節) 陰暦3月 パーリ語で満月祭という意味で日本では万仏節と呼ばれる。仏陀の説教を聞くために多くの弟子が約束もなしに1250名も集ったという奇跡的な出来事を記念する日である。 2 ウイサーカブーチャー(仏誕節) 陰暦6月 釈迦が生まれ、悟りを開き、死んだとされる日。仏日の中でも最重要とされる。日本では4月8日灌仏会(かんぶつえ)・花祭りにあたる。
3 アーサーラハブーチャー(三宝節) 陰暦8月 悟りを開き、仏陀となった釈迦が7週間後サルナート(鹿野苑)で5人の弟子に初めて説教をした日
これより仏・法・僧の三宝が揃った。
4 カオパンサー(雨安居(うあんご)入り) 陰暦8月 僧が雨季に寺にこもり始める日で、三宝節の翌日。
全国でろうそく祭りが行われる。ウボンラチャタニーのそれが特に有名である。
5 オークパンサー(雨安居明け) 陰暦11月 満月の日 修行の寺にこもった僧が自分の寺に帰る日。他の4仏日と違い休日ではない。
翌朝はタイ全土で僧侶に食事を寄進する行事が大規模に行われる。
*特別な仏教行事 トートカテインとは? 雨安居の間、厳しい戒律を守って過ごした僧侶に黄色の衣(カテイナ)を寄進する行事。
オークパンサー(雨安居明け)から1ヶ月の間に行われる。信者にとって大切な仏教行事である。カテイナ衣はいったん寺のサンガ(僧侶全員)に布施され、さらにサンガから選ばれた僧に寄進されるので、信者と僧侶のどちらも高い徳(ブン)を積む(タム)ことになる。信者一人で行うのは難しいので村全体で行うことが多い。また地元を離れて都会に住む信者が故郷に帰り寄進することもある。最近ではカテイナ(衣)の寄進だけでなく、お寺の伽藍の修復などが主なタンブン(徳を積むこと)になっている。
*タンブンについて タイの仏教徒は輪廻転生を深く信じている。徳は積めば積むほど高くなり、それは次の転生時まで持ち越すことができる。幸福は前世で積んだ徳が高かったことを示し、不幸は努力の至らなさを表している。タイを旅行すると早朝に托鉢(ピンダバーダ)している僧と見習い僧に小袋に分けた食べ物を差し上げている人々を見かけます。僧は黄衣をまとい、小袋に分けた食べ物を鉢に入れる。人の顔を見つめることなく、お経を上げて、施物を受け取っていきます。早朝の市場でタムブン(徳を積む)を体験してみましょう。
令和元年11月4日(月)〜11月11日(月)
第1日目(11/4)
関空からタイ、バンコクへ移動。
第2日目(11/5)
バンコクかタイの北方ナーン県へ移動。
ポークルワ(山間部の井戸の塩水から天然塩が採れる。3億年前は海だった所)を見学。
夕刻、宿泊地リゾートゲストハウスに到着。
緑の田園風景は丹後の里山を彷彿させ懐かしくさえ感じた。夜は高校生によるウエルカムパーティ。この地方の食材を使ったご馳走を頂く。生徒の舞踊を鑑賞後、一緒にパプリカ、
フォーチュンクッキー、ロイカトン等を踊って盛り上がった。皆、フレンドリーで人なっこい感じ。
第3日目(11/6)
早朝、鶏の声で目覚める。ずーと昔、丹後の田舎でもこんな事があったなぁ。
午前、プア学校訪問。全員、着物又は浴衣で参加。全生徒整列の朝礼で一人ずつタイ語で自己紹介。歓迎会では日本語学習の生徒による流暢な日本語で司会が進行される。
まずは生徒の伝統舞踊を鑑賞。生徒の時から踊りはもちろん、衣装、お化粧までも完璧にして披露する姿勢に感動した。
こちら側は笑いヨガ、日本の歌、ハーモニカ、英語落語を披露。その後グループに分かれて習字、折り紙、縄跳び等の文化発表。皆、熱心に取り組んでいた。縄跳びはタイの文化にはないそうで生徒は初めて挑戦した。女子の方が飛び方は上手だった。私は簡単な英語落語を披露したが次回は是非、タイ語で挑戦してみたい。
午後、バーンプラーン小学校訪問。
運転手のミスで到着が遅れたが誰も怒らず、焦らず何もなかったように物事を進める所は
タイ式なのかと感心した。
日本の歌や踊り、南京玉すだれ、折り紙等を披露し文化交流を行った。
小学生の素直な態度や澄みきった瞳が印象的だった。
第4日目(11/7)
プレー県のピリヤーライ学校訪問。歓迎会では伝統舞踊を鑑賞。お昼に日本食のそうめんを作り生徒にご馳走した。
ナーン県からアユタヤへ移動。
第5日目(11/8)
アユタヤ遺跡観光、歴史に触れる。
サラブリー県へ移動。
チャリオ先生の別荘を訪問。手厚いおもてなしを受ける。
第6日目(11/9)
クンタキエン寺のトートカティンに参列する。
日本にはない仏教信仰伝統仏事。黄色の衣、お布施を僧侶に寄進する。信者は徳を積むと言われている。タイでは身分に関係なく黄色の衣を纏う。日本では高僧は衣の色が違う。
ここの寺院は赤い屋根と金色の立派な建物だったが寄進されたお金を修復に当てたり村によっては新しく建て替えたりするようだ。僧侶がお経を唱えた後、僧侶、村の人、参列者
全員でお寺の周りを三周する。ここに30年以上住んでいるイギリス人はタイの
ゆったりした時間に癒される、ここが気に入っていると話していた。
第7日目(11/10
バンコク観光。
第8日目(11/11)
バンコクから関空へ帰途に着く。
タイに関してはまだ2回目の初心者です。短時間で3学校を訪問し日本の文化を紹介する
普通のツアーでは体験できない濃厚な楽しい時を過ごしました。生徒の舞踊のレベルが高いのでこちらも事前に練習して本格的な物を披露したかった。
もう少し年齢が若い方が生徒との距離も近く交流し易かったかも。